1. |
オン・ザ・ロック法
氷を入れたグラスに熱い紅茶を注いで急冷却する方法。 |
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2. |
ダブルクーリング法(二度取り法)
最初は口の大きな器に、茶葉を漉した熱い紅茶を移して少し冷まし、次に氷
を沢山入れた大きなサーバーに一気に注いで冷却する方法。 |
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3. |
水出し法
水に茶葉を入れて8時間ほど放置して抽出する方法。 |
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4. |
ダブルステップクーリング法
出来上がった熱い紅茶に、常温の水を一気に注いで第一段階目の冷却をして
から、氷を入れて第二段階目の冷却をして仕上げる方法。 |
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以上が代表的なアイスティーの作り方ですが、それぞれ一長一短あります。
まずは美味しいアイスティーを作るために気をつけなければならないことを
まとめてみましょう。 |
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A. |
アイスティーに向いている茶葉を使用すること。
基本的にはどんな茶葉でもアイスティーは作れますが、初心者は渋味の少な
い茶葉を使用するとより美味しく美しく仕上がり易くなります。
比較的、標高が高い産地の茶葉はカテキンが多く渋味が強くなります。寒い
ため発酵が浅く水色(※すいしょく)が淡いのも特徴です。これに対し、低
い産地の茶葉はカテキンが少なく渋味が少なくなります。気温が高く発酵が
深くなる傾向にあり、比較的水色が濃くなります。アイスティーを作るには
、後者の「低い産地の茶葉」のほうが作り易いでしょう。
インドのニルギリやスリランカのキャンディなどが良いでしょう。
※すいしょく…紅茶の液体の色(オレンジ色)のこと。 |
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B. |
作るプロセスの中で、液体に温度差を極力作らないようにすること。
水出し以外は熱湯で紅茶を抽出したものを氷で冷やしてアイスティーを作り
ます。このときに氷に触れている部分と触れていない部分で、かなりの温度
差が生じます。するとこの部分でカテキンがカフェインなどと結合して結晶
となり、アイスティーが白っぽく濁ってしまいます。これをクリームダウン
とかミルクダウンと言います。
A.の話はこれにつながります。つまり、高い産地の茶葉はカテキンが多いの
で濁りやすく、低い産地の茶葉はカテキンが少ないので濁りにくくなるとい
うことです。しかも水色が濃いので氷が溶けても色が薄まりにくいという利
点もあります。
そして、温かい紅茶を氷で冷やすときには全体を急冷却する必要があります
。 |
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以上の二つを注意すれば、美味しいアイスティーがカンタンに作れます。
アイスティーは温度が低いため揮発成分が少なく、香りが弱いので香りを着
けたフレーバードティーを使用するのも良いと思います。
では、今回はアイスティーを最も早く美味しく作ることができるオン・ザ・
ロック法をやってみましょう。 |
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■ |
オン・ザ・ロック法(1人分) |
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この方法の長所は手間がかからないことと、味と香りがしっかりと残ること
です。
しかし、出来上がったばかりの熱い紅茶を茶漉しで漉しながら氷に直接注ぐ
ため、もたもたしていると温度差が大きくなって、すぐに濁ってしまうのが
欠点です。
気をつけるポイントは3つ。
1.濃く出しすぎないこと。
2.茶漉しで漉すときに時間をかけず、最後の一滴まで絞りきらないこと。
3.すぐにかき混ぜて全体を均一に冷やすこと。
この3つのポイントを心がけてつくってみましょう。 |
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準備するもの |
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・茶葉(キャンディ・ニルギリ・アールグレイ等)
・サーバー(目盛り付)またはティーポット
・茶漉し
・ケトル(湯沸し用)
・浄水された水道水
・氷
・グラス(300〜350cc)
・バースプーン(無ければマドラーや菜箸でも可) |
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手順 |
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1. |
目盛りの付いたサーバー(無ければティーポット)に分量の茶葉を入れます。
※茶葉の分量目安はティースプーン2杯(5〜6g)
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2. |
180ml(グラスの容量の60%程)の熱湯をそそぎ、3分程度待ちます。
※汲みたて沸したてのお湯であれば、ジャンピングなどは気にしないこと。
※氷に入れるまでになるべく温度を下げたいので、保温はしないこと。
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3. |
グラスに氷をすりきり一杯入れます。
※氷を入れるのが早すぎると溶けて水が溜まるので注意してください。
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4. |
サーバー(またはポット)を軽く振り全体の濃さを均一にしてから、茶漉しを
通してグラスの7分目まで注ぎます。
※あまり振りすぎると必要以上に濃くなって濁りやすくなるので注意してく
ださい。

※サーバーに少し紅茶を残すようにしてください。絞りきってしまうと成分
が濃厚な液体が出てきて濁りやすくなります。
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5. |
すぐに良くかき混ぜて全体を冷やしてください。新しい氷をいくつか足して
出来上がりです。
※紅茶をいっぱいに注いでしまうと、溶けた氷だけがプカプカと浮いた状態
になり清涼感が失われるので、少なめに注いで新しい氷が足せる余裕を持
たせましょう。

※かき混ぜすぎると外気との温度差で濁ることがあります。
※保存するときは氷を取り出し、常温で保存してください。
(賞味期限は1日です。)
※冷蔵庫で保存すると容器の外側との温度差により、濁ってしまいます。
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