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郡山市には様々な名前の通りがあります。さくら通り、はやま通り、うねめ通り
、そしてコスモス通りなど。このコスモス通りに「すろうらいふ」がオープンし
たのは2004年11月。準備に約1年半かかりましたが、現在物凄い勢いで売
り上げを伸ばしています。

オーナーの石塚澄江さんは、ご主人が理事長を務める「社会福祉法人 郡山コス
モス会」で施設長としても活躍しています。
この「郡山コスモス会」は精神障がい者の社会復帰施設です。もともと「すろう
らいふ」は小規模通所授産施設として機能するはずでしたが、不採択となってし
まいました。納得がいかなかった理事長の石塚さんは自己資金を投資して社会復
帰先の企業として「すろうらいふ」をオープンさせることに決めたのです。

リスクを背負ってでも積極的に新しいことに取り組む石塚夫妻の姿勢にはいつも
頭が下がります。社会福祉法人という立場で、ここまで真剣に障がい者の可能性
に取り組んでいるところには、ほとんど出会ったことがありません。

当社も障がい者の起業を提案するために全国の様々な施設とのコンタクトを試み
ていますが、「障がい者に起業は無理です」と、決め付けたようなネガティブな
返事が、ほとんどの施設から返ってきます。障がい者のために真剣に取り組んで
いるのか、それとも助成金目当てなのかをきちんと見分ける力がもう少し国にあ
ればと思ってしまいます。これからも期待はできないと思いますが…。そんな中
で、石塚さんは自ら当社へ依頼してくださり、「すろうらいふ」のオープンに向
けて積極的に動いたのです。

国とのやり取りで少し無駄な時間がかかってしまいましたが、なんとか2004
年の2月からオープンに向けて本格的な準備に入ることができました。コーヒー
の焙煎は良田博史くんが担当することになり、2泊3日の焙煎教習を月2回のペ
ースでトータル6ヶ月間、郡山から当社に通って焙煎技術を身につけました。

澄江さんの経営に対するしっかりとした考え方と、博史くんの技術センスの良さ
、店長の起世子さんのあたたかい接客、そしてなにより障がい者の方たちの誠実
な仕事ぶりで「すろうらいふ」はオープン当初からクオリティーの高いお店に仕
上がりました。

カフェは4席しかありませんが、コーヒー豆お買い上げの方は無料。飲食だけで
も一杯180円なので、お気軽にくつろげる場所になっています。

現在はコーヒー豆の販売量を毎月平均10sずつ伸ばし続け、たくさんのファン
を掴んでいます。あえて、近所の他店よりも高めの値段設定をしたことが、質の
良いお客様に支持していただける結果につながりました。

これからも、石塚夫妻は新しいことに前向きに取り組んで行かれることでしょう
。そして、障がい者の方たちとともにたくさんの希望を育てて行くことでしょう
。あせらず、ゆっくりと希望に満ち溢れた「すろうらいふ」の空気に是非触れて
みてください。

※ 画像クリックで拡大表示されます。
【店舗名】自家焙煎珈琲と旬の紅茶「すろうらいふ」
【所在地】〒963-0206 福島県郡山市中野1丁目1-2
【TEL】024-961-1701
【FAX】024-961-1741
【営業時間】10:00〜19:00 毎週木曜定休
【駐車場】店先2台・他2台